山本普乃オリジナル作品集「滴」
2008年11月23日発売
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公演の度に一曲、又一曲、、、、この人と演奏するから、こんな曲を、、、私の曲は、いつもそんな、私の大好きなplayer達が先にあって出来てきました。曲は、playerのアレンジに頼る所も多く、楽譜もろくに書けない私の思いだけを、最大限に音にしてくれる、、でも、だから全ての楽器が生き生きと話をしています。
和×洋、古典×現代 が交錯し、和楽器が響き合う美しい音の世界。「ひと滴」から水面に広がる波紋のように、一人でも多くの方の心に響き広がる、和の響きとして聴いて頂けたら嬉しいです。 (アルバムに寄せてより抜粋)
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参加players:
上原潤之助(三味線)/松尾慧(笛)/三塚幸彦(尺八)
小野美穂子(箏・十七弦)/染谷京子(箏・十七弦)
望月晴美(囃子)/長田伸一郎(パーカッション)
発売:Northern Lights Records
2008年11月23日発売 2,800円(税込)
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1.祭りの風
笛 松尾慧/三味線 山本普乃/箏 小野美穂子/十七絃 染谷京子
日本の祭は、陰と陽が隣り合わせのような雰囲気がするものです。祭の賑わいと幻想、つかの間の憂いのような、そんな印象を、三味線の打楽器的要素と弦楽器的要素を対比させて表現してみました。細棹三味線の、力強くも粋な軽快感、そして艶やかな糸の響き、一音の空気感をお楽しみください。(8:18)
2.滴
三味線 山本普乃/箏 小野美穂子
おだやかな水面に、水のひと滴が落ちる。。すると水面は揺れて、波紋が遠く広がってゆく。。淡々とそんな時間が流れるうちに、時には何滴もの滴が落ち、穏やかな水面は 激しく揺れ、きらめき、、そして又静まってゆく。。そんな、滴が落ちて、水面の揺れ動くさまを書いた曲です。一滴の滴が、落ちるギリギリまで水をためて膨らむ時の、力強いエネルギー感を、曲後半部に表現しました。(8:55)
3.DANCER
三味線1 山本普乃/三味線2 上原潤之助/十七絃 染谷京子/パーカッション 長田伸一郎
女性特有の、複雑な心理を中東系の女性DANCERに見立てて描いた曲です。美しいDACERは、なにやら神秘的で憂いに満ちていて、情熱的に激しく踊り続けます。いつしか、踊り疲れて倒れ伏し、、、それでも情熱の炎は消えないのです。アラビア音階や変拍子のリズム中に、三味線らしさを見つけたエキゾチックな作品です。(8:48)
4.風
三味線1 山本普乃/三味線2 上原潤之助
細棹三味線の二重奏として書いた曲です。音の余韻を引きずる「スリ」の手法や、解放絃の倍音を沢山含んだ「サワリ」の響きに、「風」のゆらめきを表現しています。タイトルは、三味線の音が、まさに「風」のごとく身近で自然であって欲しいという思いもを込めました。(6:41)
5.MIYABI
笛 松尾慧/三味線 山本普乃/箏 染谷京子/十七絃 小野美穂子 囃子 望月晴美/パーカッション 長田伸一郎
箏、十七絃は「春の海」、三味線は「さくらさくら」を、モチーフとしていて、現代版の「雅やか」な世界を描いてみました。初演は三味線、箏の二重奏として演奏されましたが、色々なplayerにご参加頂くうちにより和×洋、古典×現代が交錯するような重厚な「MIYABI」な世界が広がりました。(5:46)
6.海原をゆく I章 しぶき
7.海原をゆく II章 雨
8.海原をゆく III章 彼方へ
尺八 三塚幸彦/三味線 山本普乃/箏 小野美穂子/十七絃 染谷京子
大海原を船が力強く進んで行く中で出会った、様々な海を描いた曲です。曲は3楽章形式で、各楽章は続けて演奏されます。
1章 「しぶき」−出航した船がしぶきをあげて大海原に揺られて進むイメージです。曲は、6/8+3/4の拍からはじまり、海の雄大さと荒々しさをテーマにしています。そしてそこには、未知なる旅への不安感をも秘めて。。。(2:48)
2章 「雨」−箏の柔らかな雨のモチーフをベースに、穏やかで静かに揺られる雨の航海です。(3:52)
3章 「彼方へ」−快晴の大海原を、見えない彼方へ向けて船は更に力強く進んで行きます。沢山の人々の夢と希望をのせて。。(3:33)
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